最強パ・リーグの“アーチスト”は誰? 滞空時間で見るNo1打者は楽天助っ人
観覧車をバックに7秒29を記録したあの選手が1位に
さあいよいよ、おまたせ第1位は、楽天のロメロ外野手による仙台の夜空に舞った滞空時間7秒29の美しきアーチだった。
昨年まで在籍していたオリックスから楽天に移籍し、再出発となったロメロ選手。今シーズンは、以前よりもバットを楽に構えて強振を控え、アジャスト重視のバッティングをする印象が強かった。とはいえ、オリックス時代の2018年にも、このランキングで2位(滞空時間は6秒72)に入っていたすくい上げるように振り抜く打法は健在。それどころか、以前よりもレベルを上げて王者に成り上がった格好だ。
ちなみに、ロメロにとって新たな本拠地となった楽天生命パーク宮城は、レフトスタンドの向こうに名物の観覧車がそびえ立つ。そのため、レフト方向に高い打球が出ると、観覧車が長い時間視界に入ってきて、実に非日常的な空間を演出してくれるのだ。
今年で3年目となるホームランの滞空時間トップ5だが、毎年の傾向として、やはりこの部門は外国人選手が入ってくることが挙げられる。やはり、並外れたパワーが必要ということだろう。では、ランキングに入るのが全員力自慢の選手か? と問われれば、決してそうではないのも野球の魅力のひとつだ。
しかし、いずれにせよ、どのような打者が打ったとしても、高く上がった打球の軌跡は美しいことに違いはない。来年は、誰が観客を魅了するのか。心待ちにしながらオフを過ごしたい。