3連覇逃した西武 森&山川ら強力打線が不調も、ベテランと若手の台頭に光【野手編】
流動的なスタメンの中で出場機会をつかんだ選手も
リーグ2連覇を果たした2018年、2019年は、スタメンを固定して臨む試合が多かったが、今季は打線の組み替えを余儀なくされたシーズンだった。ただ、その分多くの若獅子たちが出場機会を得たシーズンと言えよう。最後に、来季の活躍が期待される選手について取り上げたい。
4年目・鈴木将平外野手はプロ初の開幕1軍に名を連ねると、金子侑司外野手が離脱していた期間には1番も務め、一時は打率3割を維持。センターの守備ではかつて秋山が見せたようなスーパーキャッチも披露した。しかし、9月の試合で守備の際に足を故障して悔しい登録抹消。その後は1軍昇格とはならなかった。プロ5年目の来季は、同学年の選手たちが大卒ルーキーとして入団してくる。今季は不完全燃焼に終わってしまった分、来季こそは真の飛躍を見せたい。
外野手はまさに激戦区だ。鈴木の他にも、1軍12試合で2本塁打を放った高木渉外野手や、シーズン終盤に3試合連続打点を記録して覚醒の時が待たれる愛斗外野手、そして非凡なバットコントロールでプロ初安打を記録した西川愛也外野手など、可能性に満ちた若手がそろう。首脳陣の目を引く活躍を見せ、金子や木村といった実績十分の外野陣に割って入る存在は出てくるか。
一方、内野手ではファームの選手にまず注目したい。山田遥楓内野手は、1軍では8試合の出場にとどまったものの、ファームでは62試合に出場して規定打席に到達。7本塁打を放ち、打率.288とチームトップの成績を残した。持ち前の明るい性格はチームを一気に勢いに乗せることができる。来季の打線復調に向けて、文字通り「起爆剤」となってもらいたい選手だ。