4年ぶりAクラスのロッテ チーム打率リーグ最下位も得た収穫と手応え【野手編】
リーグ最下位のチーム打率.235を記録した打線の持ち味
昨季は千葉移転後最多となるチーム本塁打数を記録しながらも、リーグ4位に終わったロッテ。球団設立70周年の節目となる今季は積極的な補強を敢行し、開幕スタートダッシュに成功する。8月には単独首位に浮上し、ソフトバンクとシーズン終盤まで熾烈な優勝争いを繰り広げた。最終的に14ゲーム差をつけられての2位に終わったものの、4年ぶりのAクラス入りは下馬評を覆す好成績だ。本記事は投手を中心とした前編、野手を中心とした後編に分けて、各選手にフォーカス。パーソル パ・リーグTVの特集動画「シーズンレビュー2020」とともに、ロッテの2020年シーズンを振り返っていく。
今季のロッテ打線は、新加入の福田秀平外野手と打線の切り込み役が期待されていた荻野貴司外野手が、序盤に戦線離脱。さらに昨季32本塁打を放ち、中軸を担っていたレアード内野手も、故障のため8月中旬に帰国することに。流動的な運用を余儀なくされた打線は貧打にあえぎ、結果的にチーム打率は.235とリーグ最下位、本塁打数は同4位タイの90本と落ち込み、個人タイトルの受賞者も出なかった。
それでも特出していたのが四球数。打率とは対照的にリーグ1位となる491個の四球を選び取り、試合数が20以上少ないにも関わらず、505個だった昨季に迫る勢いを見せた。さらにチーム出塁率はリーグ3位となる.329を記録しており、相手の隙を突く作戦を打線全体で徹底することで弱さを補い、「つながり」で畳み掛ける攻撃を可能にした。