笑顔溢れる「ボールパーク」で再び日本一の東北へ 楽天が目指す愛されるチーム

2019年は平石監督、松坂世代のコーチ陣が集結

 翌2018年は、則本昂、松井が精彩を欠き、打線をけん引していたウィーラーのバットから快音は響かず。3、4月は9カード連続で勝ち越し無しに終わると、5月には自力優勝が消滅。6月には梨田昌孝監督が休養を発表し、平石洋介ヘッドコーチが監督代行に就任した。

 平石監督代行に交代してからチームの状況はわずかながらに良化。田中和、茂木、島内の打順が固定されると、ファンの間で「タナモギアイランド」と称され、話題を呼び、スマイルグリコパークに「タナモギアイランドビーチ」が設置された。

 2軍監督の経験を持つ平石監督代行は、若手を積極的に起用。結果的には最下位に終わったものの、岸孝之投手が4年ぶりに2桁勝利をマークし最優秀防御率とゴールデングラブ賞に輝くと、リードオフマンとして躍動した田中和基選手は新人王を獲得。苦しんだ分、収穫も多い1年となった。

 2019シーズンに平石監督代理が正式に監督に昇格すると、松坂世代の同志である後藤武敏氏、小谷野栄一氏をコーチに招へい。則本昂、岸のWエースが不調に苦しむも、石橋がその穴をカバー。ブセニッツ、森原が中継ぎとしてフル回転すると、打線は新たに加入した浅村、ブラッシュがともに33本塁打をマーク。ルーキーの辰己、渡邊も期待以上の活躍でチームに貢献するなど、課題とされていた得点力不足が解消され、71勝68敗4分の3位でシーズンを終え、大きく躍進した。

コロナ禍で求められる新しい観戦スタイル

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