「今でも上手くなりたい」 古田敦也がYouTubeで届けたい野球の真髄と描く夢

「フルタの方程式」撮影場面(左から古田敦也さん、長嶋一茂さん、前田智徳さん、和田一浩さん)【写真提供:テレビ朝日】
「フルタの方程式」撮影場面(左から古田敦也さん、長嶋一茂さん、前田智徳さん、和田一浩さん)【写真提供:テレビ朝日】

古田さんのチャンネルの『その先』にあるものは?

 収録中、「子どもたち」というワードが何度も出てきた。プロの高いレベルの技術やフォームを子どもがマネをしていいものと、してはいけないものの判断を古田さんがしているシーンがあった。映像が手軽に見られる時代だからこそ、育成世代にはきちんとした知識を持ってもらいたい。

「子どもたちにはあまり技術的に細かいことは言うつもりはありません。なぜかというと、あまり技術ばかりに走ると小手先のことばかりになって、うまくならない。体が大きくなって、力が強くなってきて、克服できる技術が結構、野球にはあります」

 中学生になり、本気で上の世界を目指す頃になれば、技術的に教えることは増える。高校生にはプロと同等のことを教えても、吸収することができる。古田さんが発信して行く“方程式”は、その選手のレベルに落とし込んで、“解”を導くヒントも隠されている。

「野球教室などで教えることがあるのですが、レベルに合わせた教え方をしていきます。誰しも野球を辞めなくてはいけない時が来る。その時に『古田がこう言っていたな』と、トライをして、コツを掴む瞬間があるかもしれません。情報がいっぱいあっても困るかもしれないですが、やっぱり選択肢が一つしかないより、たくさんあって『これをやってみよう』と練習する方が前向きに捉えられることができるし、ヒントがチャンスになるのではないかと思っています」

 毎回1~2時間、スタッフと綿密な打ち合わせをして収録に臨んでいる。古田さんだから聞ける打撃や守備に、リードの奥義や現役時代のエピソード……話題に事欠かない。長嶋茂雄監督が率いた巨人と野村克也監督が率いたヤクルトが凌ぎを削っていた90年代、どのように松井秀喜氏や高橋由伸氏ら強打者と対峙していたのか――。筆者が深く聞いてみたいと個人的な思いを古田さんにぶつけると……

「(巨人には)よく打たれましたよ……。由伸にも話を聞きたいですね。じゃあ、夢はニューヨークまで行って、松井さんに会いにいくとか!?(笑)」

 今後は状況が許せば、ロケにも出て行く予定だ。いつかまた「地上波で放送できるようになればいいですね」――。古田さんが目指す先に、夢は無限に広がっている。

【動画】古田VS谷繁が配球バトル? 復活する「フルタの方程式」予告編

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