佐々木朗希、さあ1軍デビュー! 兼ね備えた“3大要素”…群を抜く2軍の投球データ

ゾーン内確率52.4%と高い制球力も長所

 こうした四球の少なさはまず佐々木朗の制球の良さに起因している。投球がゾーン内に投げこまれる割合(Zone%)はイースタン平均43.2%に対して、佐々木朗は52.4%。これは20イニング以上に投げたファーム46投手のうち3番目に高い値となっている。

 かなり高い確率でゾーン内にボールを投げ込めている。速球が注目されやすい投手だが、実は制球力も長所と言えるかもしれない。ただ、スライダーに関しては27.3%とゾーン内に投げ込めていない。球種割合としても8.8%と小さかったスライダーだが、それはそもそも佐々木朗がこの球種を操りきれていないからなのかもしれない。

○佐々木朗希の2軍投球データ
球種 / Zone% / O-Swing%
全投球 / 52.4% / 35.7%
ストレート / 57.7% / 32.9%
フォーク / 43.3% / 50.0%
スライダー / 27.3% / 25.0%
イースタン平均 / 43.2% / 26.1%
(※データは5月12日現在)

 さらに佐々木朗の投球はゾーン内に投げ込めなかった場合でも十分な効果を発揮している。ボール球は一般的にはスイングされにくいが、振らせることができた場合、打者はベストなスイングをできない。そしてボールカウントの増加を防ぐこともできるため、投手にとって極めてメリットが大きい。

 この能力を測るボール球スイング率(O-Swing%)はイースタン平均で26.1%。佐々木朗はというと35.7%。イースタン平均に比べて10%近くボール球をスイングさせることに成功している。これは右腕の投球の威力を物語る数字といえる。そもそもストライクゾーンに投げ込む確率が高く、さらにゾーンから外れてもスイングを誘発する。これによって佐々木朗は与四球を極めて少なく抑えることに成功している。

空振りをとる割合はファーム46投手の中で断トツ

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