佐々木朗希、さあ1軍デビュー! 兼ね備えた“3大要素”…群を抜く2軍の投球データ

打球がゴロになる割合もイースタン平均より高い

 これだけで十分すぎるが、さらにもう1つ大きな武器を持っている。いくら空振りを奪うことが多い投手でも、当然バットに当てられることもある。そのときに打球がどういった性質になりやすいかは投手よって大きく変わってくる。データ分析の世界では、打球が発生した場合、ゴロになりやすい投手ほど失点を防ぎやすいと考えられる。一塁線や三塁線を抜けない限りゴロは長打にならず、失点のリスクが小さいためだ。

 打球がフィールドに飛んだとき(ファウルは除くが、邪飛は含む)、ゴロになる割合はイースタン平均で48.4%。一方で佐々木朗は58.8%と、平均よりも10%近くも高い確率でゴロを奪っている。こちらは20イニング以上に投げた46投手のうち6番目に優れた数字だ。打球が発生した場合でも長打のリスクを抑えることができる投手といえる。

○佐々木朗希2軍でのゴロ割合
球種 / ゴロ割合
全投球 / 58.8%
ストレート / 50.0%
フォーク / 78.6%
スライダー / 100.0%
イースタン平均 / 48.2%
(※データは5月12日現在。スライダーの打球発生は2球のみ)

 無駄な走者を出さず(与四球)、バットに当てさせないことで打球を発生させない(奪三振)。そしてバットに当たった場合でもその多くはゴロになる。この3つの要素はデータ分析の視点で投手が失点を防ぐにあたり重要な三大要素とされている。一般的にいずれかの能力に長けている投手はいても、3つすべてに秀でた投手は少ない。ファームのレベルではあるものの、佐々木朗はその三大要素すべてにおいて図抜けた成績を残している。1軍での活躍もかなり期待できる内容と言っていいだろう。

打者の左右に関わらず外角低めにボールを集められるのも特徴

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