佐々木朗希、さあ1軍デビュー! 兼ね備えた“3大要素”…群を抜く2軍の投球データ

空振りをとる割合はファーム46投手の中で断トツ

 与四球以外の面はどうだろうか。奪三振に注目してみよう。ここまでファームにおける佐々木朗の打者あたりの奪三振割合は25.0%。イースタン平均は18.3%であるため、与四球割合に続き、こちらも平均より遥かに優れた数字を残している。

 佐々木朗の三振の多さは、その空振り奪取能力によるものだ。投球全体のうち空振りをとる割合を表す空振り率はイースタン平均の9.4%に対して15.5%。これはファームで20イニング以上を投げた投手46名の中で断トツの数字だ。特にフォークは30.0%と空振り奪取のメインウェポンとなっているようだ。カウント球で使うことが多いストレートでさえ、イースタンの全投球平均以上の値を記録している。

○佐々木朗希2軍での空振りに関するデータ
球種 / 空振り率 / Z-Contact%
全投球 / 15.5% / 80.6%
ストレート / 10.6% / 80.9%
フォーク / 30.0% / 81.8%
スライダー / 13.6% / 80.0%
イースタン平均 / 9.4% / 87.4%
(※データは5月12日現在)

 特筆すべきはゾーン内に投球した投球の威力である。ゾーン内の投球は打者が狙いを定めており、バットも届きやすいため、空振りを奪うのは難しい。ゾーン内の投球をスイングした場合、イースタンの打者は87.4%の割合でバットにコンタクトする。

 だが、佐々木朗のゾーン内投球コンタクト率(Z-Contact%)を見てみると80.6%。これは20イニング以上を投げたイースタン46投手の中で2番目に優れた数字だ。先ほど、佐々木朗がゾーン内にボールを多く投げ込んでいるデータを紹介した。打者はゾーン内に多く投げ込むこと、そしてストレートの割合が高いことも把握しているはず。その中で佐々木朗はゾーン内で空振りを多く奪っているのだ。

打球がゴロになる割合もイースタン平均より高い

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