もし交流戦がなかったらパの順位は? 過去5年間の成績で見る“たられば”
交流戦を巡る近年のジンクスは、今期以降も継続するか
最後に、今回取り上げた5度のシーズンにおける、興味深いデータについて紹介したい。該当期間における交流戦で負け越したパ・リーグのチームと、その最終的な順位は以下の通りだ。
このように、近年の交流戦で負け越したパ・リーグのチームは、例外なくBクラスに沈む結果となっていた。たとえ交流戦での負け越し数自体が少ない場合であっても、リーグ内の多くの球団が勝ち越す可能性が高い以上は、そこで生まれる差は決して無視できるものではない。このジンクスが今季も継続するようであれば、今季の交流戦の成績そのものに関しても、やはり注視する価値は大いにあると考えられる。
ここ最近は、交流戦の成績が年間順位にダイレクトに響くケースが増加する傾向にある。それだけでなく、交流戦で負け越すことそのものが、シーズンの順位にも悪影響を及ぼすという結果も示されていた。
交流戦の重要性はかねてから指摘され続けてきたことではあるが、実際の数字からも、その重要度が裏付けられているといえよう。今年もこれまでと同様の傾向が続くようであれば、この期間において遅れを取った場合の巻き返しは、決して容易なものではないと考えられる。2019年のように最終的なポストシーズン行きを左右する可能性すらある交流戦の対戦成績と、各チームが見せる戦いぶりに、今季はあらためて注目してみてはいかがだろうか。
(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)