高校野球の過密日程解消へ一石 “500球制限”もクリアする北海道高野連の大改革

秋も同様の措置 将来的に札幌ドーム使用も

 7日間で最大5試合と超過密日程だった秋季全道大会についても、今夏と同様に準々決勝と準決勝の間を5日間空ける。

 さらに、秋については、日本ハムが本拠地を北広島市に移転する23年以降に札幌ドームの使用を検討している。「9月の第1週でシーズンが終わってしまう学校があるという状況を何とかしてあげたいです」と横山専務理事はその理由の一端を挙げる。

 10月の札幌の平均気温は13度で、日没は中旬の午後5時を境にどんどん早くなっていく。そのため、秋季全道大会は10月中旬までに終了するのが通例。そこから逆算して実施される支部予選は、早い場合9月上旬にスタートする。

 過去の例では、16年夏の甲子園で準優勝した北海が甲子園の決勝から2週間足らずで新チームの公式戦を終えた。8月21日に決勝を戦って翌日札幌に帰り、24日に新チーム始動。25日に札幌支部予選の組み合わせ抽選会に臨み、9月3日に東海大札幌と対戦という過酷なスケジュール下で初戦敗退した。

 天候にも日没にも左右されないドームなら10月中旬以降の全道大会開催が可能になる。「そうすれば、支部大会も後ろに下げることができます」と横山専務理事。使用料や環境面での課題も多いが、メリットとデメリットを見極めながら、球児のためにさらなる改革を推し進める。

(石川加奈子 / Kanako Ishikawa)

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY