支配下返り咲き呼んだ“足袋型スパイク” 鷹・藤井皓哉の足元支えた地元企業
「履くことで立った時に集中できる、次の動作に繋げられるとおっしゃっていました」
この“足袋型シューズ”にはどんな効果があるのか。「普通のシューズとの違いは形の違いにあります。普通のシューズは先にかけてシュッと細くなっていきますが、足袋型は先が広がる特徴的な形をしています。人間の足は踏ん張った瞬間に足指の間隔が約1センチ広がる事が分かっています。手も力を入れると広がるように、足にも同じことが起こるんです。足に力を入れたいのに、普通のシューズだと先が細くなっていて広がらない。足袋型だと横幅にゆとりがあって広がるスペースがあるので、指が広がり、足全体の力が繋がるんです」。守安さんはこう、足袋型の特徴を明かす。
藤井の場合は左足を上げ、右足1本で立った際に安定感を与えているという。「以前は、1本足で立った時にフラついたり、というのがあったみたいなんです。外側に少し倒れやすかったりという癖があったようですが、これを履くことで立った時に集中できる、次の動作に繋げられるとおっしゃっていました。しっかり右足でマウンドを蹴って投げられたり、出力が上がるというデータもあります」と守安さん。キャンプ、オープン戦はこの“安定した”足元が支えていた。
支配下登録の発表を受け、守安さんは藤井に祝福のLINEを送った。すると、藤井からはすぐにお礼と共に「スパイクをアピールできる活躍ができるように」と返信があったという。支配下登録会見で「嬉しいという気持ちももちろん、これからがスタート。気を引き締めて頑張っていこうという気持ちです」と語った藤井。地元・岡山の企業の支えを受けて掴んだ支配下昇格。1軍での活躍がさらなる恩返しとなる。