子どもたちが“五輪選手仕様”のトレーニング実践 将来見据えて指導する少年野球チーム

グッドフェローズのコンディショニングコーチを務める岡田千詠子さん【写真:間淳】
グッドフェローズのコンディショニングコーチを務める岡田千詠子さん【写真:間淳】

掛川市で活動する「グッドフェローズ」のトレーニング担当は現役五輪選手を指導する

 静岡・掛川市で4月、小学生を対象にした軟式野球チーム「グッドフェローズ」が活動を開始した。チームの代表でコンディショニングトレーニングを担当するのは、北京冬季五輪に出場した女子高校生アスリートを子どもの頃から指導している女性コーチ。チームでは子どもたちの将来を見据えて、野球の技術向上につながる基礎体力や運動能力を伸ばす練習メニューを組んでいる。五輪選手も取り入れた体幹や筋力アップのトレーニングも動画で紹介する。

 午前9時。グッドフェローズの練習が始まる。活動は正午までの3時間で、土日の2回。他の軟式野球チームと比べて時間が少ない中、野球用具を使わないトレーニングに時間をかける。野球の技術を身に付けるためには基礎体力や運動能力を高める必要があり、こうした力はジュニア世代にこそ伸びるからだ。

 グッドフェローズのコンディショニングコーチを務める岡田千詠子さんは全米ストレングス&コンディショニング協会認定パーソナルトレーナーで、チームではトレーニングを担当する。これまでに、高校野球の強豪校でもコンディショニングコーチを務め、野球以外にも子どもからプロまで幅広い年代の指導経験がある。現役女子高生で北京冬季五輪に出場したスノーボードの三木つばき選手(スノーボード・アルペン)のパーソナルトレーナーを8年ほど前から担当している。

「小学校高学年にかけて成長のスパートが始まっていきます。この時期に柔軟性を保ったり、運動能力を高めるトレーニングをしたりするのが大事です」

 岡田さんが重点を置くのは、ストレッチと動きのバリエーションを増やすトレーニング。小学生年代では、野球の技術を磨く以上に大切になるという。トレーニングでは偏った部位に負担をかけず、最大限の力を生み出す体の使い方を伝えている。岡田さんは「小学生の頃からトレーニングで怪我を予防するコンディショニングの考え方を定着させて練習と両立し、より長い選手生活を楽しんでもらいたいです」と語る。

ゲーム性を取り入れた腕立て伏せは子どもたちにもお勧め

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