子どもたちが“五輪選手仕様”のトレーニング実践 将来見据えて指導する少年野球チーム

ゲーム性を取り入れた腕立て伏せは子どもたちにもお勧め

 スノーボード・アルペンの三木つばき選手も岡田さんとともにトレーニングを重ね、世界トップレベルの技術を可能にする体の動きを身に付けた。岡田さんが動画で紹介する、ゲーム性を取り入れた腕立て伏せは実際に三木選手が取り入れたトレーニングで、少年野球の子どもたちにもおすすめ。2人で向かい合って腕立て伏せの体勢となり、相手の手を触ったり、触られないようにしたりする。親子や兄弟、チームメートらとゲーム感覚で楽しみながら、胸の筋肉や体幹を鍛えられる。

 岡田さんが三木選手のパーソナルトレーナーを始めたばかりの頃、当時小学4年生だった三木選手はバランス感覚以外、突出した運動能力はなかったという。岡田さんは、こう振り返る。

「バランス感覚はずば抜けていましたが、走ったりボールを投げたりする能力は平均的でした。これは経験がなかったためです。俊敏性を高めるトレーニングをやっても、最初はうまく止まれなかったり、ポジショニングが下手だったり苦労していました。ただ、コツコツ努力する力や気持ちの強さが並外れていたので、成長スパート後にグンと運動能力が上がった印象があります。実際に体力的なデータもトップレベルに近いものになりました」

 岡田さんは平均で月2回、多い時は週3回のペースで三木選手を指導した。三木選手は持ち前のバランス感覚に加えて、高速でターンする体幹や脚力の強さをトレーニングで習得し、現役女子高生で北京五輪に出場できるほどの選手に成長。2026年ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪ではメダル候補として期待されている。

 三木選手の指導で実践した将来につながるトレーニング。グッドフェローズは野球の技術指導に偏らない、基礎体力や運動能力を高める練習で選手を育てる。

(間淳 / Jun Aida)

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