高校No.1の呼び声高いドラ1候補 監督驚く成長曲線…絶対忘れぬ“聖地での8失点”
昨夏甲子園では初戦で敦賀気比に8回8失点敗退「悔しかったです」
しかし、初の聖地はほろ苦かった。1回戦で敦賀気比打線につかまり、2回までに6点を奪われた。「決して悪い球ではなかったんですけど……」。その後も粘りながら8回まで投げたが15安打を浴びて8失点で敗退。打者としては1安打に終わった。
「3年生の夏を終わらせたくないという思いでやっていた。悔しかったです。あまり甲子園が思い出の場所という感覚はないんです。ただ、自分を成長させてくれた場所ではありました」
自分の直球が全国レベルでは通用しないことが分かった。打者としてもチームに貢献できなかった。武器を磨く必要があった。自ら勉強して初動負荷トレーニングも取り入れた。昨秋の北信越大会では自己最速の148キロをマーク。野手として出場した今春の新潟大会決勝では、東京学館新潟を相手に場外弾含む2本のアーチをかけた。
そのポテンシャルは高校ナンバーワンの呼び声も高い。NPB12球団のスカウトも注目するが、本人は「あまり意識していません」ときっぱり。「周りの方とも相談はしていますけど。まずは甲子園に出たい。それからです」。借りは同じ舞台で返すつもりだ。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)