商品開発のアイデア料で少年野球の指導者サポートへ 野球用品メーカー社長の危機感

ロイヤリティ支払いは「結果的に子どものためになる」

 フィールドフォースが最近発売した「勝手に整理整頓シート」は、滋賀にある多賀少年野球クラブの辻正人監督が考案した商品だが、どれだけ商品が売れても辻監督が“アイデア料”のような報酬を手にすることはない。だが、吉村社長は「日本の風潮では煙たがられるかもしれませんが、一緒になって真剣に商品開発に取り組んでくれる指導者にロイヤリティを支払うのは当り前です。指導者の報酬やチームの運営資金に充ててもらえれば、結果的に子どもたちのためにもなると思います」と語る。

 少年野球の子どもたち、保護者、指導者の悩みは、フィールドフォースにとって商品開発のヒントになる。商品の売上の一部が指導者にロイヤリティで還元されれば、双方にメリットがある。「野球界に問題が存在する限り、私たちの会社の存在意義があります。学童・少年野球の指導者たちの背中を見ていると、若い世代の人たちが継承してくれるのか心配で仕方ありません」と吉村社長。指導者に不満があれば、子どもたちへの影響は避けられない。指導者の環境改善は、結果的に子どもたちの笑顔を増やすはずだ。

(間淳 / Jun Aida)

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