保護者と指導者は「一線が必要」 全国3位に躍進の少年野球チームが保つ大事な“距離感”

今夏の「マクドナルド・トーナメント」で3位になった埼玉・熊谷グリーンタウン【写真:加治屋友輝】
今夏の「マクドナルド・トーナメント」で3位になった埼玉・熊谷グリーンタウン【写真:加治屋友輝】

埼玉・熊谷グリーンタウンは今夏のマクドナルド・トーナメントで3位

 少年野球の子どもを育てる保護者の悩みの1つに、子どもや指導者との“距離感”がある。気付いたことを何でも伝えた方がいいのか、関わり過ぎない方がいいのか。どんな親子やチームにも当てはまる、絶対的な正解はないかもしれない。8月に開催された少年野球の日本一を決める「高円宮賜杯第42回全日本学童軟式野球大会 マクドナルド・トーナメント」で3位になった埼玉・熊谷グリーンタウンの斉藤晃監督は「一線が必要」と考えている。

 埼玉・熊谷グリーンタウンは今夏、「小学生の甲子園」と呼ばれる「マクドナルド・トーナメント」で3位となった。チームを率いて16年目を迎えた斉藤監督は「表彰式でメダルをもらった時の子どもたちや保護者の方の表情を見たら、監督をやっていて良かったと感じました」と嬉しそうに振り返る。

 まだ選手が小学生の少年野球では、保護者がチームをサポートするケースが多い。熊谷グリーンタウンでも保護者が子どもたちを送迎し、グラウンド設営などを手伝っている。斉藤監督は「保護者の存在なしに学童野球は成り立ちません」と話す。ただ、保護者には子どもたちやチームをサポートする役割があっても、指導者とは「一定の距離」をとる必要があると考えている。

「保護者は私に近寄りがたいみたいです。子どもが6年生になると慣れてきて話す機会はありますが、一線を引くようにしています。なあなあの関係になってしまうと、子どもたちに悪影響が出てしまいます」

野球経験者の父親の助言は子どもを困惑させる可能性も

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