バットに上手く当てるには“置きティー” 中学軟式日本一の監督が勧める練習法
タイミングが取れない打者の共通点は力み…“二度引き”に注意
バットにボールが上手く当たらない選手はタイミングが取れていないケースも多い。西尾監督は主な原因に力みを指摘する。
「原因は様々考えられますが、構えから力が入りすぎているケースは多いです。遠くに飛ばしたい気持ちが強すぎて、二度引きと表現すればいいのか、スイングする瞬間にバットを一度引いてしまう選手がいます。力みから小さく一度バットを引いてから、もう一度バットを引いてスイングするのでタイミングが遅れてしまいます」
今年で指導歴34年目となる西尾監督は、踏み込む足で投球にタイミングを合わせる方法をチームで統一して指導していた時期もあった。だが、今は選手に合ったタイミングの取り方や構え方をアドバイスしている。
「選手それぞれで足の長さも太さも筋力も違いますし、手でタイミングをとる選手もいます。個々に合った打ち方があるので、強制することはありません。やり方が合わない選手は、特定の指導法を押し付けられたら野球が楽しくなくなってしまいます。悩み込んだら悪循環に陥りますから」
もう一つ、西尾監督が打撃指導で心掛けているのは「選手に一喜一憂させないこと」。試合で空振りをした選手には「次はバットに当たる確率が上がるからチャンス」「次はいけるぞ」などとベンチから選手や指導者が声をかける。打線を看板に全国制覇したチームであっても、いつでも思い通りに打てるほど簡単ではないのが打撃。それだけに、自分に合った打ち方や練習法が大事になる。
(間淳 / Jun Aida)
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