野球を諦める理由は「用具が高い」 SDGsで負担減…“再生グラブ”が注目されるワケ

野球グローブ再生工房 Re-Birth(リバース)の島本隆史さん【写真:橋本健吾】
野球グローブ再生工房 Re-Birth(リバース)の島本隆史さん【写真:橋本健吾】

軟式グラブを硬式グラブにリメイクするサービスも展開

 老若男女の野球好きが多く店に訪れるが「どんなグラブ使っていいか分からない」と、子どもの親から多くの質問を受けるという。ポジション別、各メーカーの違いなど丁寧に説明し、個人個人にあったグラブを提供している。

「道具の知識を持っていない親御さんもたくさんいます。自分に合わないグラブを買うケースもあり、チームに入って使用してから後悔することもあると聞きます。グラブは一生もの。実際に手に取ってもらい、納得してもらってから購入を勧めています」

 途中で野球を諦める理由の一つに金銭面での問題もある。小学生から中学生に上がると軟式から硬式に移行する子どもたちも多い。ボールが変わると必然的にグラブも変わる。そこで同店では軟式グラブを硬式グラブにリメイクするサービスも行っている。価格も1万円台で、保護者への負担も軽減している。

 グラブ再生、販売の他にも今夏は親子で体験できる「グロつく(グラブ作り体験)」を開催。約1か月で130人が参加するなど、大盛況だった。「野球をこれから始める、続ける子どもたちをサポートする『みらいチャレンジ』という活動を通して、グラブの大切さや修理を身近に感じてもらいたい。グロつくは自由研究に近い感じで多くの子どもたちにも楽しんで頂けた」と、10月以降も店舗を中心に体験型イベントを開催していく予定だ。

「まずは野球を気軽に始めるきっかけ作りを、こちらが作れればいいですね」。将来的には全国に店舗を構え、少しでも野球人口減少の歯止めになればと考えている。明し、個人個人にあったグラブを提供している。

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

少年野球指導の「今」を知りたい 指導者や保護者に役立つ情報は「First-Pitch」へ

 球速を上げたい、打球を遠くに飛ばしたい……。「Full-Count」のきょうだいサイト「First-Pitch」では、野球少年・少女や指導者・保護者の皆さんが知りたい指導方法や、育成現場の“今”を伝えています。野球の楽しさを覚える入り口として、疑問解決への糸口として、役立つ情報を日々発信します。

■「First-Pitch」のURLはこちら
https://first-pitch.jp/

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY