2年連続の戦力外に「後悔全くない」 幻のメジャー挑戦も…夢は「都立雪谷高の監督」

オリックス、巨人でプレーした鈴木優氏【写真:本人提供】
オリックス、巨人でプレーした鈴木優氏【写真:本人提供】

鈴木優氏が6年目でプロ初勝利を挙げられた理由「楽しもう」

 かつて「都立の星」と呼ばれ、オリックスと巨人でプレーした鈴木優投手は今オフ、現役引退を選択した。今後はYouTubeチャンネルや「パ・リーグインサイト」で、野球についての発信を行っていく予定だ。その前に自身の言葉で、ここまでの野球人生をつづってくれた。今回は「念願の初勝利と、2度の戦力外通告」がテーマだ。

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 プエルトリコのウインターリーグから帰ってきた2020年、キャンプは2軍スタートだった。今までなら焦って悔しがるところだったが、プエルトリコへ行ったことで「どんな環境でも、自分ができることをただ楽しんでやるだけ」だと思っていた。

 するとキャンプの実戦から結果を出すことができ、オープン戦は1軍帯同。開幕1軍は果たせなかったものの、開幕してすぐに1軍に合流した。最初はリリーフとして帯同していたが、先発ローテで回っていた山岡さんが怪我をし、急きょ先発の機会を得た。2020年7月1日(西武戦、メットライフドーム)でのことだ。

 前年までならチャンスでもピンチのように緊張してしまっていたが、その時は「楽しもう」と思えて前日もワクワクしていた。その結果5回をノーヒットというすばらしいピッチングをでき、チームの8連敗を止める初勝利を手にすることができた。

 初勝利の翌年は、前年ギリギリでつかめなかった開幕1軍をリリーフとして勝ち取り、開幕から13試合までチームトップのペースで投げていた。ただその中の2試合で大きく失点し登録抹消。その後は1軍に上がることができず、オフには戦力外通告を受けた。

 後半からチームの調子がよかったこともあり、なかなか選手の入れ替えもなくチャンスが巡って来なかった。でも13試合1軍で投げていることもあり、「今年は大丈夫かな」と思っていたところも正直ある。来年はやり返してやるという思いが強かった。

オリックスから戦力外通告も…動いていた米国挑戦

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