新井カープ1年目は「ひょっとしたら、ひょっとする」 オーナーも唸る新監督の資質
松田オーナーが語る新井監督「言葉の発信力の凄さがある」
広島の松田元(まつだ・はじめ)オーナーがFull-Countの単独インタビューに応じ、赤ヘルの現在、過去、未来などを熱く語った。全3回にわたってお届けする。第1回は新井貴浩監督への期待とともに、監督に選んだ理由と背景。今年のカープについても、オーナー視点で戦力分析などをしてもらった。
――新井監督の1年目。期待は大きいと思うが。
「当然、期待している。今年に関してはひょっとしたら、ひょっとする可能性があるんじゃないかと思ったりもしている。出だしだろうな。ベテランと若手がうまく融合すれば。誰か若い子が出てくれば、一番ありがたい。獲ったからにはバッターの新外国人選手(マット・デビッドソン内野手)が活躍するのは計算済みの世界だけど、計算していない誰かが出てくればウチとしてはありがたい。ピッチャーにしてもそう」
――新監督の腕の見せどころ。
「それをコントロールしてくれるのが新井じゃろう。そういう部分で発信力があるから。いろんな意味合いでの言葉の発信力の凄さがあるから、選手たちもその気になったりとか、頑張ったりとか、向上心を強く持ったりとかいうのがあるんじゃないかな」
――新井監督の発信力というのは選手時代からか。
「選手時代から当然、そうだったと思うね。チームリーダーとしての発信力も見てきた。だけど、監督としての発信力は選手に対しての発信力であり、ファンの方々への発信力も彼の場合は強いと思うよ」
――監督になって、それがすでに目立っているということですか。
「ウチの場合は特殊で、新任の監督は広島県内の都市を訪問して挨拶回りをするんだが、庄原市に行った時、40席か年間指定席を買ってくれて、バス1台を出してみんなで来てくれるという話になったら、新井は『じゃあ、自分は選手たちにそれを言おうと思います。庄原市から時間をかけて見に来ていただいていることを選手に言います』って。感謝してますというのを表すのに非常に良かった。こいつ大したもんやなと思ったね」