新井カープ1年目は「ひょっとしたら、ひょっとする」 オーナーも唸る新監督の資質

今季から指揮を執る新井貴浩監督【写真:編集部】
今季から指揮を執る新井貴浩監督【写真:編集部】

新井監督はコーチ未経験も「関係ない。何の疑念もなかった」

――そもそも新井監督を新指揮官に選んだ最大の理由は何ですか。

「新井に関しては、いつ監督にするかだけの問題だった。底辺から鍛えていって、チームと一緒に成長してもらう時期を選ぶか、ベテラン連中が2年か3年ぐらいはどうにか生き残って、力を発揮できる時期を選ぶか。そこの部分で戦力面を見た時に、ガタガタというような状況でスタートするよりも、優勝に行けるようなところで出した方がいいんじゃないかなと思った。どこかで切り札を切らなきゃいけない時に、ちょっと早めに切った感じかな」

――監督に指名する段階では結構迷われたのですか。

「どっちがいいんだろうかとは思ったな。候補者は誰とは言わんけど、この何年かちょっとやってもらって、下地を作ってくれればいいなというのはおったけどね。新井には最初の2年はベテランの力を持ちながら、可能性はあるかもしれないけど、残りの3年というか3年目以降は、チームのベテラン連中がリタイアした後の部分については大変ですよ、という話は最初にした」

――新井監督がコーチ経験なしというのは。

「関係ない。コーチをやったところで知れとるわな。それに関しては何の問題もなかったし、何の疑念もなかったね。チームのリーダーとしてやりよったわけだから。選手会長もやっていたし、全体(労組プロ野球選手会)の会長もやったりとか。それらを彼はしっかりこなしてきている。監督としての戦略、戦術とかの部分に関しては違うかもしれんけど、どういう作戦をとるかとかは周辺からの進言もあるわけだから。2月から10月、11月までの期間中、チームをひとつにするのが基本的なトップの役割じゃないかなと思うからね」

――今は楽しみしかない。

「いやいや、チームの戦力から考えていった時にピッチャーを心配している。中継ぎはそれなりの選手たちがおるし、最後は栗林(良吏)がおるけど、先発には不安がある。数は結構おるんだけど、一人が手術上がり、一人が怪我上がり。森下(暢仁)と床田(寛樹)がそういう状況じゃけ。大瀬良(大地)とかはある程度計算できる選手だから大丈夫とは思うけど」

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