坂口智隆氏と履正社女子監督は「球友」 かつての同僚と語り合った“未来図”

女子高校野球に「甲子園、東京ドームと目標ができたことは大きい」

 マイナースポーツだった時代から女子野球の道を少しずつ切り開いてきた橘田監督の努力は実を結ぶ。2009年に女子プロ野球(現在は活動休止)が発足し、2021年には甲子園で女子硬式野球選手権大会決勝が行われるなど世間から注目を集めるスポーツとなり、競技人口も年々増え続けている。

 橘田監督は自ら歩んできた野球人生を「こうなるとは思っていなかった」と語る。さらに「この時代に生まれてよかった。これまで(女子野球の)一歩目を踏み出してきたと言われるが、誰もやってないから気付けない。それが良いのかもしれませんね」と謙遜する。

 坂口氏については「本当に野球選手として扱ってもらったことが嬉しかった。キャッチボール、バッティングで分からないときも、そっとアドバイスをくれて。それを鮮明に覚えています」と感謝の言葉を口にする。

 実際に練習に参加するなど、女子野球の現状を確認した坂口氏は「野球を本当に楽しんでいる。甲子園、東京ドームと目標ができたことは大きいと思う。だからこそ、これからが大事」と指摘する。橘田監督も同じ思いで「選手でも指導者としてでもいいので何らかの形で活動ができるように人材育成していく。競技のレベルアップを体現していく必要があると思っています」と語る。

「これからも女子野球の先駆者である橘田監督を応援していきたい」と坂口氏。履正社女子は今春の選抜大会でベスト4入り。今夏は甲子園を目標に初の選手権大会優勝を目指していく。

【動画】「野球選手として扱ってくれった」 坂口智隆氏と履正社女子・橘田恵監督のスペシャル対談

【動画】「野球選手として扱ってくれった」 坂口智隆氏と履正社女子・橘田恵監督のスペシャル対談

(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)

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