坂口智隆氏と履正社女子監督は「球友」 かつての同僚と語り合った“未来図”

坂口智隆氏(左)と履正社女子・橘田恵監督【写真:湯山慶祐】
坂口智隆氏(左)と履正社女子・橘田恵監督【写真:湯山慶祐】

坂口智隆氏と履正社女子野球部の橘田恵監督はかつての“チームメート”

「第24回全国高等学校女子硬式野球選抜大会」は、東京ドームで4月2日に行われた決勝戦で神戸弘陵(兵庫)が花巻東(岩手)を6-0で下し4年ぶり3度目の優勝を果たした。今でこそ女子野球は地位は高まってきたが、かつて女子選手は“異質”の存在だった。近鉄、オリックス、ヤクルトでプレーし、昨年限りで現役引退した坂口智隆氏が、女子野球界の“今”を学ぶため、履正社女子硬式野球部の橘田恵監督と対談した。

「僕と橘田さんは“球友”ですから。誰もが躊躇する中、一歩を踏み出した方です」

 坂口氏が“球友”と語るのは履正社女子の橘田監督。中学時代は兵庫「神戸ドラゴンズ」の“チームメート”で、2つ上の先輩だった。橘田さんは当時高校生で特別に参加していた。男子に混じって野球を続ける姿に「リスペクトしかなかった。本気で野球を愛していないと、続けることはできないと思う」と語る。

 橘田監督は兵庫・三木市出身。小学生時代は地元の女子野球チームに入ったが、中学ではソフトボールに転向した。当時は全国的にも女子チームが少なく、野球を辞めていく選手が多かった。橘田監督はそれでも思いを断ち切れず、高校進学後は「練習参加のみ」という条件ながら男子の硬式野球部に入部し、野球を続けた。

 その後も仙台大では野手として史上初の女性プレーヤーとして公式戦に出場。卒業後は日本人で初めてオーストラリアの女子リーグに参加するなど女子野球の発展・普及に力を注いだ。指導者としても2017、18年に女子野球日本代表監督としてW杯連覇を果たしている。

女子高校野球に「甲子園、東京ドームと目標ができたことは大きい」

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