高校野球で広がり始めたリーグ戦 導入から25年、サッカー界の名将が強調する“意義”

インターハイを制した前橋育英サッカー部・山田耕介監督【写真:編集部】
インターハイを制した前橋育英サッカー部・山田耕介監督【写真:編集部】

前橋育英高サッカー部・山田監督「『馬鹿じゃないか』と言われた」

 周囲から呆れられても必要性を訴え続けた結果、今では常識になっている。サッカーの名門・前橋育英高を率いる山田耕介監督は、高校サッカー界にリーグ戦を導入した中心人物だ。First-Pitch編集部がサッカーの有識者への取材から野球界の課題解決のヒントを探す連載。今回は「リーグ戦」の意義を考える。

 高校サッカーではインターハイや高校サッカー選手権のようなトーナメントの大会と並行して、プレミアリーグ、プリンスリーグ、県リーグといったリーグ戦が実施されている。

 高校サッカーのリーグ戦が始まったのは1997年。山田監督が指揮する群馬・前橋育英高の他、千葉・市立船橋高や神奈川・桐光学園高などが加盟する「関東スーパーリーグ」が発足した。今でこそリーグ戦は定着しているが、当時は賛同を得るのが難しかったと山田監督は振り返る。

「日本のサッカー界のためになると訴えましたが、周りからは『馬鹿じゃないか』と言われました。色んなところを回って頭を下げました。世界で活躍する選手を育てるために一緒に頑張っていこうという話だったのですが、なかなか伝わりませんでした」

「選手たちは駆け引きを覚えて、考える力が養われる」

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