左打席で初安打から5年後にプロへ 楽天外野手を首位打者に導いた“私生活”での意識

2009年には首位打者を獲得した元楽天の鉄平氏【写真:編集部】
2009年には首位打者を獲得した元楽天の鉄平氏【写真:編集部】

元楽天・鉄平氏はイチロー氏に憧れて左打者に転向…中1から本格的に練習

 イチローさんがいなかったら――。楽天時代の2009年に首位打者に輝いた鉄平氏は、小学6年生の時に左打ちに挑戦した。当時オリックスでプレーしていたイチロー氏への憧れが理由だった。最初はバットにボールが当たらず、練習試合でクリーンヒットを打つまでに1年以上かかったという。日常生活から左手を使うように意識し、プロの舞台で活躍する選手になるまで技術を磨いた。

「右打席の練習は全然していませんでしたが、プロに入ってからもロングティーでは左より右の方が打球を飛ばせました」

 右利きの鉄平氏は小学2年生で野球を始めてから、しばらくは右打ちだった。転機が訪れたのは、小学6年生の時だった。当時オリックスに所属していたイチロー氏が、当時の日本記録であるシーズン210安打を記録。その姿に衝撃を受けた鉄平氏は左打者への転向を決めた。

 今と違って、好きな選手の動画をいつでも見られる時代ではない。鉄平氏はスポーツニュースでイチロー氏を繰り返し見て、打撃フォームを頭の中に刻み込んだ。「イチローさんのような打者になりたい」。その一心で、毎日バットを振った。

練習試合のクリーンヒットまで1年 外角の対応に苦戦

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