徹底する保護者との話し合い ポニーの強豪・筑後リバーズが努める野球観の共有

全日本選抜中学硬式野球大会で“2連覇”した筑後リバーズ【写真提供:筑後リバーズ】
全日本選抜中学硬式野球大会で“2連覇”した筑後リバーズ【写真提供:筑後リバーズ】

全日本選抜では全4戦完封勝利で優勝…2枚看板・福崎&山田が活躍

 日本ポニーベースボール協会(ポニーリーグ)で夏の全日本選手権と並ぶビッグイベントとされるのが、3月25日から3日間、沖縄で開催されたエスプランナーカップ第7回全日本選抜中学硬式野球大会。全国の地区予選を勝ち抜いた24チームが出場した3日間にわたる白熱のトーナメントを制したのは、福岡の筑後リバーズだ。

 同大会では2018年、2021年に続く3度目の優勝。昨年は天候不順の影響により、大会開催方式を急遽変更。順位決定が行われなかったため、筑後リバーズにとっては実質“2連覇”となる。今大会は4試合全て完封勝利という快進撃で優勝旗を手に入れた。チーム結成の翌年、2002年から指揮を執る入部英徳監督に話を聞いた。

 5人の投手で4試合を無失点に抑えた。文字通りの完勝に、入部監督も「過去2回優勝していますが、初めてです」と驚きを隠せない様子だったが、次の瞬間、クスッと笑うと言葉を続けた。「野球は面白いもので、大会が終わった次の日曜、九州地区のリーグ戦で早速1点取られました(笑)」。

 圧倒的な投手力を誇るチームの中心となるのは、3年生の福崎謙士と山田幸聖の2枚看板だ。打線でも3番・福崎、4番・山田とクリーンアップを任される。2人は小学生の頃からの親友で、同じソフトボールチームに所属していた。2歳上には現在、西日本短大附属高で2年ながら主軸を任される村上太一がおり、福崎は“憧れの人”の背中を追い、筑後リバーズ入りを決めたという。

 一方、山田は兄と同じチームに進むか悩んだが、福崎と一緒にプレーし続けたいと筑後リバーズを選択。「私も相当、勧誘しました」と入部監督は振り返る。

入部監督が徹底する入団前の話し合い「大まかな計画を伝える」

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