選手だけでなく社員も育成― 楽天が示す「球団で働くという夢」

マネジメントを担える生え抜き社員の育成を目指す

「専門性を武器に中途入社してきた人材ももちろん貴重な存在ですが、将来マネジメントを担えるような人材は、球団内でいろいろな立場を経験しながら育てるのが効率的だろうという考え方です」(岡田部長)

 2012年に就任した立花陽三球団社長も、新卒採用の実施を「社会に対し果たすべき責任」と認識し、2013年に新卒採用を開始。以来4年で計15人を採用してきた。このチャネルからの人材獲得を、今、改めて戦略的に行おうとしているわけだ。

「難しい部分もいくつかあります。うちの球団は正社員、契約社員合わせて130人ほどです。決して大きな企業ではない。1人の社員が業績に与える影響は大きく、採用した社員には確実に成長してもらわないといけない」(岡田部長)

 大企業のように多くの社員を採用し、何人かの幹部候補が出てくればよいといった余裕はない。とにかく学生に届き、響く、リクルーティングを行い、優秀な素材を振り向かせる必要がある。

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