現役チアが語る仕事の魅力 努力、成長、達成感…やりがいと喜びが一杯
応援の手段はダンスだけではない
北海道日本ハムの「ファイターズガール」になることが夢だったという畠山茉央さんは、「個性豊かなメンバーが多いですが、それぞれの個性や魅力を生かして、優勝という一つの目標にみんなで向かうことができるチームです。多様な個性や特技が集結するからこそチームが成長すると思うので、少しでも興味があれば、ぜひ自分の個性を打ち出して挑戦してほしいです」と話す。
さらに、「私自身、ファイターズガールというチームが大好き。もし卒業したとしても、夢見る子供たちをサポートするような仕事に関わっていきたいと思っています」と、将来の夢も語ってくれた。
「ハニーズ」の中で最もチア歴が長いNAYONさんは、他の球団ファンの方からも「ハニーズ」は良いね! すごいね! と言われるように、メンバーはもちろん、全球団のチアからも目標とされるチアを目指している。そのため、敵味方関係なく、観客に楽しんで観戦してもらうために、両チームファンの方たちに声をかけて会話をするような心がけも欠かさない。
「表向きは華やかに見えますが、裏では絶え間ない努力をしているのが“チア”の仕事です。チームに入って、こんなはずではなかったと思う人も少なくないと思います。でも、同じ目標に向かってメンバーと一緒に成し遂げる達成感や、グラウンドでの何万人という観客の歓声や、ファンが私たちにかけてくださる温かいお言葉など、言葉では言い表せないほどの喜びを得ることができる、とてもやり甲斐のある仕事です。私たちと一緒に、野球界を盛り上げていきましょう!」。
自分を成長させたい人にはぜひうちがオススメ!と熱い思いを語るのは、「東北ゴールデンエンジェルス」のKANOKOさんだ。「このチームは、野球で言えば監督のいないチーム。自分たちでパフォーマンスを作り上げていくので、メンバー自身が場内の演出に関するミーティングに参加します。パフォーマンス以外でもグッズ販売やイベントの企画について発信する情熱があれば意見を実現できる環境があります。最初は『そこまで考えられないよ』と思うかもしれませんが、一緒に活動していく中で、自分の可能性を広げたいと自然に思うようになりますよ」。
大学で書道の勉強をし、将来書道に関連した仕事をしたいという夢を持つKANOKOさんは、チアリーダーのグッズであるタオルに、メンバー1人ひとりの名前を、自身の特技を生かして書いている。「チアリーダーは、お客様の心に寄り添って選手の応援をリードして行く役目だと考えています。ダンスは『応援したい!』という気持ちを伝えるための手段の一つであって、MCも、書道も、思いさえあれば伝える手段になります。自分の特技や個性を生かして一緒に活動してくれる女性が仲間になってくれるとうれしいですね」と話してくれた。
選手やファンたちに伴走したチアリーダーたちの今シーズンの幕は下りたばかり。しかし彼女たちの熱い思いは冷めることなく、すでに来シーズンへと向けられている。
(「パ・リーグ インサイト」高島三幸)
(記事提供:パ・リーグ インサイト)