「契約がない中でも野球をやっている」田澤純一が球界復帰への思いを激白
コロナ禍で気付いた「僕にとってはプラス」の一面とは…
田澤は当面、日本でトレーニングを続ける予定だ。このコロナ禍により当たり前が当たり前ではなかったと気付かされる中、田澤にも新たな発見があった。
「これだけいろいろなところでクビになったり、今は野球ができない状況にもなっているけど、まだ野球を上手くなりたいって思えていることが、僕にとってはプラスでしたね。2週間の自宅待機をして、そのままダラダラいくのかなと思ったんですけど、ボールを投げたくなって投げ始めたし、契約がない中でも野球をやっている。やっぱり野球が好きなんですかね。ま、野球しかやったことないんですけど(笑)」
もう一度、メジャーのマウンドに上がって真っ向勝負がしたい。その想いはまだ残っている。そこに向かって努力をするだけ。メジャー球団に求められるかもしれないし、他所から求められるかもしれない。それは田澤がコントロールできるものではない。
「ホント桜ってきれいだなって思いました。アメリカにはアメリカでいいところがあるし、日本には日本でいいところがある。日本しか知らないより、それ以外も知っていると、今まで気付かなかった良さに気付いたりしますね」
12年前は当たり前すぎて気が付かなかった桜の美しさ。アメリカで揉まれ、成長し、新たな視点を手に入れた田澤は、そのスタンスだけはぶらさずに野球と向き合い続けている。
(佐藤直子 / Naoko Sato)