飛ばすコツは大谷翔平…1か月半で本塁打量産、北の通算35発は4年後プロへ
16年に完成した専用野球場にも打球を飛ばす要因が…「風がバッターを育てる要因になる」
力まずに飛ばす能力を高めた一因は、クラークの練習環境にもあった。16年に完成した専用野球場は、常にホームベースからバックスクリーンに向かって風が吹いている。「風がバッターを育てる要因になる。バッティングは力んでいたらうまくならないからね」と佐々木監督が球場建設の際、風向きにこだわったからだ。打撃練習や練習試合で気持ち良く柵越えを重ねることで才能を一気に開花させた。
初めてベンチ入りした1年秋から期待されていたが、昨年はケガに泣いた。昨夏の北北海道大会決勝前日の練習中に右膝側副靭帯損傷と脛骨骨折。昨秋も調子は上がらず、昨年までの通算本塁打は16本だった。一転、今年は1か月半で19本。大会中にはプロ志望届の提出も視野に入れていたが、見送ることに決めた。「大会が終わって冷静に考えたら、大学で磨いてからじゃないとプロで通用しないと思ったんです。4年後を目指します」と大学に進学してさらなるレベルアップを目指す。
金原の魅力は打撃だけではない。100メートル11秒80と足もあり、今夏の独自大会でも6試合で4盗塁を決めた。運動神経は抜群だ。宮城の大崎松山中時代は宮城大崎リトルシニアに所属しながら「フットワークを磨きたい」と平日はバスケットボール部にも所属。市の選抜チームの監督から「本気でバスケットボールをしないか」と誘われたほどだ。陸上でも400メートルで県大会優勝。標準記録に0.2秒とどかず、全国大会に出場を逃したものの、仙台市内にある陸上強豪校から勧誘されたエピソードも残っている。