ロッテの「ゴールデンイヤー」再び! Aクラス率80%を誇る千葉移転後の“5年周期”

久々のポストシーズン進出、そして3度目の「下克上」は果たせるか

 以上のように、移転後は5シーズン中4シーズンでAクラス入り、そのうち2シーズンで日本一と、かなりの相性の良さを誇っていることがわかる。また、1994年(5位)、1999年(4位)、2004年(4位)、2009年(5位)、2014年(4位)と、条件に合致する年の前年はいずれもBクラスに沈んでいる点も興味深い。前年のチーム状態は決して良いとは言えないながら、その不振を払拭して3位以内に入っていることからも、このジンクスの影響力がうかがえる。

 現在のロッテでは中村奨、レオネス・マーティン外野手、井上晴哉内野手といった中軸打者が随所で勝負強い打撃を見せ、安田尚憲内野手、和田康士朗外野手といった期待の若手も台頭。投手陣では先発投手をできる限り引っ張りつつ、リリーフ陣の3連投を避けるなど、中盤戦以降の戦いに向けた細やかなマネジメントも光っており、今後のシーズンにおいて、過度の負担を避けている運用が効いてくる可能性もあるだろう。

 2005年と2010年の戦いぶりに示されている通り、ロッテはポストシーズンで一度勢いに乗りさえすれば、その後は手が付けられないような強さを発揮することが往々にしてある。15年ぶりのリーグ優勝、10年ぶりの日本一の可能性も感じさせる戦いを見せている今季のチームには、10年越しとなる「ゴールデンイヤー」の再来に期待したいところだ。

(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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