ロッテの「ゴールデンイヤー」再び! Aクラス率80%を誇る千葉移転後の“5年周期”

1995年は監督はバレンタイン、伊良部、小宮山、ヒルマンら強力投手陣

○1995年(69勝58敗3分:リーグ2位)

 後に2005年の日本一に貢献して同年の正力松太郎賞も受賞したボビー・バレンタイン氏が、初めてロッテで指揮を執ったのが1995年のシーズンだった。1985年の2位を最後に、9年連続Bクラスと低迷期の真っただ中にあったマリーンズだが、この1995年は投打がかみ合った戦いを披露し、10年ぶりのAクラスとなる2位に入る躍進を見せていた。

 個人成績の面でも、初芝清氏が80打点でイチロー氏、田中幸雄氏と並んで打点王のタイトルを分け合い、エースの伊良部秀輝氏は防御率2.53、239奪三振で、最優秀防御率と最多奪三振の2冠に輝いた。打率ランキングでは、リーグ2位が堀幸一氏(打率.309)、同3位がフリオ・フランコ氏(打率.306)、同4位が初芝氏(打率.301)、同6位が諸積兼司氏(打率.290)と、リーグ全体が投高打低にあった中で、多くの選手を上位に送り込んでいた。

 ピッチャーではプロ6年目の小宮山悟氏が防御率2.60でリーグ3位、長身左腕のエリック・ヒルマン氏が防御率2.87で同4位と、伊良部氏も含めた先発3本柱が揃って活躍。リリーフでも成本年秀氏と河本育之氏のダブルストッパーが活躍を見せ、投手陣は充実していた。また、後に「魂のエース」と呼ばれるプロ1年目の黒木知宏氏が、先発とリリーフの双方で登板を重ね、5勝7敗、防御率3.71と、まずまず順調なルーキーイヤーを送っていた。

 長年チームを支えた西村徳文氏や愛甲猛氏といったベテランに衰えが見え隠れしていた一歩で、加入初年度ながらリーダーとしてチームを引っ張った現役メジャーリーガーのフランコ氏をはじめ、堀氏、初芝氏、諸積氏、平井光親氏といった、若手や中堅の野手陣が活躍。同じく大物の現役大リーガーだったピート・インカビリア氏は不発に終わったものの、野手陣も総じて高いレベルにあったといえよう。

 ところが、シーズンオフにバレンタイン監督が退任し、それに伴い、プレーと人間性の両面でチームに貢献していたフランコ氏も退団。翌年には伊良部氏とヒルマン氏が揃って退団するなど主力の流出は続き、良い流れを迎えつつあった球団は再び低迷期に陥っていくこととなる。

2000年はリーグ5位に低迷…

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