西武の守護神・増田の凄さは? 被打率0割の“魔球”、セイバーで見る総合力の高さ

西武・増田達至の年度別指標【写真:PLM】
西武・増田達至の年度別指標【写真:PLM】

各種の指標においても能力の高さが示されている

 K/BBは一般的に3.50を超えると優秀な数字とされているが、キャリア通算の成績はその水準を上回るものとなっている。中でも、2019年のK/BBは7.40という素晴らしい数字であり、2015年以降の6シーズンにおいて、K/BBが3.50を下回ったのは1度のみ。これらの数字は、増田投手が奪三振と制球力の双方で優秀な能力を持ち合わせることの証明と言えよう。

 クローザーは最終的にリードを守り抜くことが最大の仕事ではあるが、できることなら余分なランナーを出さずに試合を締めくくるのが最良の結果であることは確か。その点、増田投手はWHIPにおいても、1点台前後のシーズンが5度と、総じて優秀な数字を記録している。とりわけ、2017年と2019年には1イニングで許した走者の平均数が1を下回る素晴らしい成績を残しており、数字の面ではさほど走者を溜めないタイプであることがわかる。

 次に増田投手の持ち球と、その特色について見ていきたい。2020年に記録した、結果球における各球種の投球割合は下記の通りだ。

ストレートの球速は、クローザーとしては目を見張る速さではないものの…

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