西武の守護神・増田の凄さは? 被打率0割の“魔球”、セイバーで見る総合力の高さ

西武・増田達至 2020年度の球種別被打率【写真:PLM】
西武・増田達至 2020年度の球種別被打率【写真:PLM】

被打率.000。年間を通して完璧に打者を抑え込んだ球種とは?

 投球の中で用いる割合としては決して多くはなかったものの、カーブの被打率が.000と、シーズンを通して1安打も許さないという完璧な数字を記録。また、決め球の一つであるスライダーの被打率も.150と優秀な数字を残しており、こちらも信頼の置ける球種となっていたことがわかる。

 その一方で速球の被打率は.246と、2020年に記録した被打率.227よりも高くなっていた。速球だけで確実に打ち取れるという状態ではなかったものの、先述したスライダーやカーブがより効果を発揮したのも、独特の軌道を描くストレートの存在があってこそ。その速球の被打率が向上すれば、まさに鬼に金棒だ。

 増田投手のスプリットは縦のスライダーよりもやや球速が速く、ストレートを除けば最も球速の出る持ち球となっている。最後に、2020年に記録したコース別被打率についても見ていきたい。

縦・横どちらのゾーンにおいても明確な差異が表れていた

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