怒声や罵声、親の負担もなし…大阪で発足の少年野球チームが提唱する“子どもファースト”

ラフなスタイルで練習を行う「レジリエンスソウル」の子どもたち【写真提供:レジリエンスソウル】
ラフなスタイルで練習を行う「レジリエンスソウル」の子どもたち【写真提供:レジリエンスソウル】

大阪・寝屋川市で活動する「レジリエンスソウル」が新たな少年野球の形を提唱

 大阪・寝屋川市で活動する少年・少女野球チーム「レジリエンスソウル」は2019年10月に発足した新しいチーム。基本の徹底、運動能力の向上を目指し、走り方など、スポーツ全般に共通する動きを教えている。練習時間も1日3時間とし、お茶当番や無理な車出しもない。創設者はこれまで2つの学童野球チームを経て、“悪しき慣習”を排除し、“子どもファースト”の考えで指導を続けている。

 Tシャツ姿に短パン。ハイソックスにスニーカー。ラフなスタイルで子どもたちは体を動かしている。バットやボールを持っていなくても、子どもたちは楽しそうだ。走る姿勢を学び、ジャグリングでは空間認知能力を高め、可能性や視野を広げている。

 チームの眞壁大佐代表は「小学生のうちに身につけることのできる動きは限られています。野球ばかりではなく、子どもたちが他のスポーツを行った時にも使える体作りをしてあげようと思って、取り入れています」と方針を説明。たとえ、小学生で野球を離れ、中学校で他のスポーツを選択したとしても通用するよう、子どもの未来を描いていた。

 他にも歩き方の指導、縄跳び、逆立ち、側転、指先のトレーニングとしてあやとりも取り入れている。もちろん、子どもたちは手にバットとボールを持ちさえすれば、大好きな野球に没頭する。練習時間は土・日・祝でそれぞれ約3時間。その3時間とは別に、アップだけで1時間を使う。運動能力の向上が目的だ。

「チームにはトレーニングコーチがいるので走り方も1から伝えています。キャッチボールもいきなり上から投げ出すのではなく、トスからはじめ様々なバリエーションを加えながら、だんだん塁間へと広がっていきます。投げ方、捕り方などは基礎、基本の徹底をしていますし、低学年からフライ捕球ができるように指導しています」

大会出場も年1~2回に限定「大事な練習ができなくなる」

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