怒声や罵声、親の負担もなし…大阪で発足の少年野球チームが提唱する“子どもファースト”

大会出場も年1~2回に限定「大事な練習ができなくなる」

 眞壁代表が少年野球と出会ったのは約10年前のことだった。息子が入部した野球チームは練習時間が長かった。もともと、眞壁代表自身が格闘技をやっていたこともあり、長い練習や怒声、罵声で子どもたちを叱り飛ばすといった野球界にとっての“当たり前”の指導方法に対して、最初から疑問を抱いていた。

「長く練習してもうまくなるのかな、と。ダラダラとやるなら、小学生に長時間の練習は不要だという考えを持つようになりました。こんなに長くやっていてこんなにうまくならないものなのかとも思いましたね。運動能力の向上、基礎・基本の徹底をしないから、肩・肘を壊す選手も見てきました」

 昔ながらの指導方法が根強く残り、さらには子どもたちの安全を守れないような“車出し”のトラブルがあった。複数の保護者たちが指摘すると、チームを辞めさせられたのだった。

 辞めさせられたメンバーたちで、新しいチームを作った。その後、眞壁代表は2つ目のチームも練習方法や考え方の相違で離れ、3年前に「レジリエンスソウル」を立ち上げた。これまでのチームで経験してきたことを“反面教師”として、新しい取り組みを始めた。

 コーチたちだけが子どもと接することをルール化し、親の負担はなし。審判のお願いや、お茶出しなどもない。子どもが練習を休むことはもちろんOK。「ずっと練習していては家族旅行にもいけないから」というのが理由。大会についても「多く出場すると大事な練習ができなくなるから」と年に1~2回の出場に限定している。

1人3ポジション制を提唱「下手な子が外野にいく風習が残っています」

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