敬遠指示に吠えて“造反”…ベンチの監督に「黙って見とけ」 疲労困憊でも貫いた意地|球界群像 牛島和彦#5
中日、ロッテでプレーした牛島和彦氏【写真:山口真司】1979年選抜決勝で敬遠指示に激怒…伝令の選手を怒鳴りつけた
甲子園のマウンドでベンチに向かって吠えた。1979年選抜大会で、牛島和彦投手(元中日、ロッテ)と香川伸行捕手(元南海)の黄金バッテリーを擁する浪商(大阪)は決勝に進出した。箕島(和歌山)に敗れて準優勝だったが、注目度は格段とアップした。そんな中、伝説になっているのが決勝の舞台で浪商・広瀬吉治監督から敬遠を指示された牛島氏が伝令の選手を怒鳴りつけて拒否したシーンだ。心境などを当事者が語った。
それは8回裏2死二塁、7-6で1点リードの箕島の攻撃中に起きた。バッターは箕島の4番打者・北野敏史内野手。それまでの打席で右前打、中越え三塁打、右越え本塁打を記録しており、二塁打が出れば、選抜初のサイクル安打となる打席でもあった。1点ビハインドの浪商にしてみれば、当然、これ以上の失点は防ぎたい。広瀬監督は一塁が空いていることから敬遠を決め、伝令をマウンドの牛島氏のもとへ走らせた。
しかし、牛島氏は態度を硬化させた。「『投げているのは俺や! 黙って見とけって言ってこい!』と言いました。もうバテバテでしたから、敬遠するのも嫌というのがあったし、1年生から投げてきて、敬遠なんかほとんどしたことがなかったし、サイクルヒットを打たれるのが嫌で敬遠するみたいになるのも嫌だったんです」。
勝負策は裏目に出て1点差敗戦…監督は理解「しゃあない」
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
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