ドラ1で福留を外し「もう誰でもええわ」 結果的に“大当たり”だった27年前の指名|球界群像 早川実#7
ドラフト1位指名された中日・荒木雅博氏(右)と担当スカウトをしていた早川実氏【写真:早川氏提供】荒木雅博は「たとえ福留が獲れても4位で獲りましょうという話に」
1987年から1991年までの中日・星野1次政権下で監督付広報を務めた早川実氏は、闘将退任とともにスカウトになった。星野2次政権がスタートする1995年オフまで務め、新体制で1軍投手コーチに就任したが、同年のドラフト会議にはスカウトとして出席した。復帰したばかりの星野監督がご執心だったのが、PL学園(大阪)の福留孝介。だが、くじで逃して不機嫌に。そのときのドラフト1位・荒木雅博(現中日内野守備走塁コーチ)が早川氏の担当だった。
早川氏は1993年から九州地区担当スカウトとなり、1995年の熊本工の遊撃手・荒木をマークしていた。「派手なプレーはないし、広範囲の守備力があるわけでもない。でも自分の守備範囲は確実にアウトにできた。それと足がちょっと速かった。そういう選手でしたね」。星野監督は「ショートが欲しい」と熱望。狙いはその年の目玉、PL学園の遊撃手・福留だったが「たとえ福留が獲れても荒木も4位で獲りましょうという話になっていた」という。
福留を巡って7球団によるくじは近鉄が引き当て、中日は外れ1位で東海大相模の原俊介捕手を指名したが、巨人に持っていかれた。「星野監督は福留を外した段階で頭に血が上り『もうええわ、誰でもええわ、お前らで決めろ』って円卓から去ろうとした。1位が決まるまではダメですよって止めたくらい。そんな状況での外れの外れだったので……」。そして早川氏と中田宗男スカウトが出した結論が「ショートがほしいって言っていたんだから、荒木でいきましょう」だった。
荒木にお願い…契約金は「『6000万円でいいです』と言ってくれ」
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
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