阪神戦力外→よぎった“コンビニ勤め” 塁間が精一杯の肩…再就職先で変わった境遇|球界群像 的場寛一#15
元阪神・的場寛一氏【写真:山口真司】的場寛一氏は2005年オフに阪神から戦力外…社会人のトヨタ自動車入り
元阪神の的場寛一氏は2005年に戦力外通告を受け、社会人野球のトヨタ自動車入りした。思い出作りレベルで12球団合同トライアウトに参加したところ、声がかかった。元プロのプライドなんて関係なかった。トヨタ2年目の2007年には4番打者に定着し、社会人野球日本選手権初優勝に貢献。チームに欠かせない男になったが、これには阪神時代に野村克也監督のミーティングを書き写した“野村ノート”が大いに役立ったという。
2005年11月7日はファイターズ鎌ケ谷スタジアム、11月25日は神戸総合運動公園サブ球場、この年2度行われたトライアウトに阪神戦力外の的場氏の姿があった。「何か記念にと思って、一応受けておこうとなった。絶対、他の球団が拾うわけないわって思いながら行きました」。その年の3月に痛めた右肩の状態は万全ではなく「シートノックに入らず、バッティングだけでいいですかと言って、最後の野球を楽しもうと思ってやっていました」という。
「結果はほぼフォアボールで、何やねんって思いましたけどね」。この時点では野球は諦めるしかないと考えていた。「コンビニのフランチャイズとか、そういう仕事も検討していた。『どこのコンビニにしようか』みたいな話もしていた時に阪神で担当スカウトだった永尾(泰憲)さんから『世界的規模の会社からの話がある。いついつにセッティング、どうですかってなっているから、ちゃんとスーツを着て、早めに行って待っときなさいよ』と連絡があったんです」。
磨きかかった打棒…野村ノートは「30代になってから生きました」
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
球界群像〜的場寛一編〜
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