頭にこびりついた「打てなくなるぞ!」 抜け出せない不振、“助長”した助っ人の言葉|球界群像 天谷宗一郎#13
広島時代の天谷宗一郎氏【写真提供:産経新聞社】2010年の天谷宗一郎氏はOP戦絶好調も…7月まで打率1割台と苦しんだ
流れが変わった。元広島外野手の天谷宗一郎氏(野球評論家)はプロ9年目の2010年、オープン戦で絶好調だった。就任1年目の野村謙二郎監督の期待も大きく、開幕戦(3月26日、中日戦、ナゴヤドーム)は「3番・中堅」で起用されたが、シーズンに入ると一転して打棒が湿った。「オープン戦の最後の方で左ピッチャーの1球にもう……」。加えて助っ人からのひと言も気になってしまったという。
2010年について天谷氏は「オープン戦で(打率.396と)ゴリゴリに打っていた時ですよね」と振り返った。まさに絶好調だったが、開幕してからは思うような結果を残せなくなった。バットの調子は低空飛行が続き、7月終了時点で打率.190と苦しんだ。「オープン戦の最後の方で、ピッチャーは誰だったか忘れましたが、左ピッチャーでインサイドにシュートが来たんですよ。その1球がもう……。それまでは、ある程度イメージ通りにバットが出ていたんですけどね」。
その1球で打撃に狂いが生じたという。「インサイドのシュートをガチャッと打った時に、あれっ、どうやって打てばいいんだって思ったんです」。この“異変”を内田順三打撃統括コーチがいち早く察知。「ベンチに帰ったら内田さんが、バタバタって来て『今のインサイドのボール、忘れろよ』って言われた。見抜いていたんですよ。僕がそこに引っ張られるのを」と天谷氏は話したが、そのボールを忘れることはできなかった。
対戦した“最強投手”は岩隈…直球も変化球も「ピンポン球かっていうボール」
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
球界群像〜天谷宗一郎編〜
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