広島初の“特命コーチ”…使命は未来の強打者育成 見逃さない「子どもの目が光る時」

元広島・浅井樹氏(現カープ・ベースボールクリニックコーチ)【写真:山口真司】
元広島・浅井樹氏(現カープ・ベースボールクリニックコーチ)【写真:山口真司】

浅井樹氏は2020年にベースボールクリニックコーチに就任 「カープ浅井打撃塾」を開講

 元広島外野手の浅井樹氏は2020年、カープ球団初の専属指導者であるベースボールクリニックコーチに就任。野球部・クラブチームに所属している中学生を対象に、高校野球などで活躍できる選手の育成を目的にバッティングに特化した「カープ浅井打撃塾」も開講した。軟式クラスと硬式クラスがあって、1グループ最大6人までの少人数制。「子どもって伸びしろしかないですからね」。1期生は高校2年生になっており、その成長を見るのも楽しみ。夢は膨らんでいる。

 浅井氏は2006年に現役を引退。2007年から2009年までは2軍打撃コーチ、2010年から2012年までは1軍打撃コーチ、2013年から2019年までは3軍統括コーチを務めた。選手時代にもお世話になった野村謙二郎監督、緒方孝市監督に仕え、教える喜びも難しさも知った。そんな13年間のコーチ時代を経て、新たな仕事になったのがベースボールクリニックコーチだ。

「それまではスカウトやスコアラーの人たちとかが、定期的に少年野球の指導をしていたそうですが、それを球団で初めての試みで『お前やってみろ』って言われました。ありがたいですよ。球団初とか言われたらね」。そこで企画されたのが「カープ浅井打撃塾」だった。

 2020年はコロナ禍で「1年間機能せずに募集すらできなかった」状況に陥ったが、2021年から本格的にスタートし、マツダスタジアムに隣接する室内練習場で打撃マシンも使うなどして、浅井氏が1回につき1時間、子どもたちを熱心に指導。2022年にはカープOBの桑原樹氏も講師に加わり、さらに充実の内容となって現在に至っている(詳しくは球団HPまで)。

子どもたちの「変わっていく姿を見るのは楽しい」

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