先輩投手を見下し「こりゃ勝ったな」 余裕で度肝抜いた豪速球…有頂天が招いた“悲劇”|球界群像 小松辰雄#4
中日で長きにわたり活躍した小松辰雄氏【写真:山口真司】中日入団後、キャンプ合流初日で故障した小松辰雄氏
野球評論家で、人気の飲食店「焼処 旨い物 海鮮山」(名古屋市中区錦3丁目)のオーナーでもある小松辰雄氏は、1977年のドラフト2位で石川・星稜高から中日に入団した。「神様、仏様、稲尾様」の稲尾和久1軍投手コーチと「権藤、権藤、雨、権藤」の権藤博2軍投手コーチに鍛えられ、高卒2年目で抑え投手に抜擢された。150キロのストレートが売りでスター選手への階段を駆け上がっていったが、その前年は試練の日々だった。いきなり右肩を故障したのだ。
1978年、入団1年目の春季キャンプは静岡・掛川で行われた。「2月10日くらいに合流した。キャンプはすでに始まっていたけど、それまでは高校が行かせてくれなかった、当時はダメだった」。夏の甲子園が終わってから、ほとんど練習していなかったという。「たまにグラウンドに行ってもちょこっとやるくらいだった」。そんな状態で迎えた合流初日、キャッチボールをしていると、稲尾1軍投手コーチが近づいてきた。
「いきなり『ピッチングやるか』って言われた。自分も高校までは肩を作るというイメージがなく、いつでも投げられるイメージだったし『じゃあ、やります』って答えたんだけどね」
現在は名古屋の「焼処 旨い物 海鮮山」でオーナーを務める小松辰雄氏【写真:山口真司】「俺が権藤だ。お前、知っているか」 偉そうなコーチのひと言
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
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