「こんな投手、なかなかいない」 “一本釣り”から2年で侍Jへ…担当スカウトの慧眼|球界群像 近藤真市#13
中日・高橋宏斗【写真:荒川祐史】近藤真市氏はスカウトとして高橋宏、岡林、石川昂を担当
高橋宏斗投手、岡林勇希外野手、石川昂弥内野手。いずれも中日の未来を担う若竜選手たちだが、その担当スカウトだったのが近藤真市氏(岐阜聖徳学園大学硬式野球部監督)だ。2018年限りで投手コーチを退任し、スカウトに復帰して巡り会った逸材。「自分で言っちゃいけないですけど、結構、スカウト運というのがあるんですよ。岩瀬(仁紀)もそうだし、たまたま僕がその時にスカウトをやっていたという運がね」。もちろん、3人ともに思い出があるという。
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で野球日本代表「侍ジャパン」に選出され優勝に貢献した高橋宏は2020年ドラフト1位で中京大中京高から入団した。当初は慶大進学を希望していたが思うように進まず、急転プロ志望となった。「慶応に行かないとは思ってませんでしたけど、僕はめちゃくちゃ評価していました。下半身の使い方、軸足の使い方が抜群にうまい。こんなピッチャー、なかなかいないですよってね」。すぐに高橋を1位でいこうと決まったそうだ。
ドラフトでは“一本釣り”で獲得。「(高橋宏は)プロ志望を表明したのが時期的には遅かった。他球団は1位をある程度、決めていたところが多かったんじゃないですかね。そういう点でも、風はドラゴンズに吹いていたのかなって思いましたね」。そもそも近藤氏は高橋宏と縁があったという。「宏斗は小さい頃、僕の家の近くの託児所にいたし、お父さんは僕と同い年で、長久手高校で野球をやっていて(高校3年の夏に)5回戦で僕と対戦していたんですよ。後になって知ったんですけどね」。
中日・岡林勇希、高橋宏斗、石川昂弥(左から)【写真:荒川祐史】2019年ドラ1石川昂は燕・奥川と比較検討「あんなバッター出てこない」
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
球界群像〜近藤真市編〜
思い出すのは「強かった中日」 落合博満氏の許可得て大刷新…実現した“大学ドラゴンズ”|球界群像 近藤真市#15
星野さんの闘争心と落合さんのオレ流を“融合” 伝説の左腕が大学球界に吹き込む新風|球界群像 近藤真市#14
コーチ退任を決めた「一生の汚点」 監督に逆らえず…踏みにじった最高守護神の“矜持”|球界群像 近藤真市#12
批判された落合采配の“正解” 16年前に物議…元コーチが今でも後悔なき「決断」|球界群像 近藤真市#11
中日最強の“落合・森コンビ”支えたコーチ 最初は「怒られてばかり」も…起きた変化|球界群像 近藤真市#10
「獲れるまで帰って来るな!」 巨人入りもあった左腕大争奪戦…闘将に応えたスカウト|球界群像 近藤真市#9
クビ通告なく“生殺し” 振り回された最終年…決意の登板も同僚にボコボコで「ごめんな」|球界群像 近藤真市#8
「訴えれば億の金が取れる」治療中の悲劇も… 割り切るしかなかった恩師との“縁”|球界群像 近藤真市#7
全力で投げても本塁届かず… 「何の思い入れもない」背番号変更で狂ったドラ1の“運命”|球界群像 近藤真市#6
ライバルと「乱闘寸前」、態度が「偉そう」 快挙左腕が明かす“ヤンチャ伝説”の真相|球界群像 近藤真市#5