思い出すのは「強かった中日」 落合博満氏の許可得て大刷新…実現した“大学ドラゴンズ”

岐阜聖徳学園大学硬式野球部・近藤真市監督【写真:本人提供】
岐阜聖徳学園大学硬式野球部・近藤真市監督【写真:本人提供】

近藤真市氏が率いる岐阜聖徳学園大学の野球部は昨秋ユニを一新した

 東海地区大学野球連盟の岐阜県リーグに所属する岐阜聖徳学園大学硬式野球部のユニホームは2022年秋から、かつての落合ドラゴンズモデルに変わった。監督を務める元中日投手で、日本プロ野球史上初の1軍公式戦初登板ノーヒットノーランを達成した近藤真市氏の発案で変更した。「強い時のドラゴンズのユニホームですからね」。事前に中日球団と落合博満氏の許可も得て、実現したという。

 近藤氏がユニホームの変更を考えた時、すぐに思い浮かんだのが落合ドラゴンズモデルだった。「どんなユニホームにしても全然いい、ということだったので、それなら、まるっきりドラゴンズにしようって思った。中日が強い時の青と白のラインが入ったヤツにね」。落合氏と中日球団にも連絡を入れた。「落合さんに『使わせていただきます』ってユニホームの話をしたら『おう、いいじゃないか』って言われました。中日球団の方も問題ないとのことでした」。それでGOサインとなった。

 恩師の星野仙一監督は1987年シーズンに中日を初めて指揮。4月10日の敵地・後楽園球場での巨人との開幕戦からユニホームをドジャースモデルに一新した。当時、近藤氏はプロ1年目。開幕1軍ではなかったが、戦いに向けてインパクトある変更だっただけに印象深い出来事だった。それと同じように……。岐阜聖徳学園大学の新ユニホームは2022年春にこそ間に合わなかったものの、秋から着用できた。中日コーチ時代に自身も身に着け、優勝も経験した落合ドラゴンズモデルを選んだのも自然の流れだった。

「中日では打撃投手も、スコアラーも、スカウトも、コーチも……。35年お世話になって、本当にいい経験をさせてもらった。息子(近藤弘基氏=2014年育成ドラフト4位の元中日外野手、現中日2軍マネジャー)と一緒に野球ができたのもね。感謝しかありません」と近藤氏は話す。さらに「僕の野球人生は、すべてが星野さん。プロに入った時もそうですし、現役をやめる決断をした時もそう。スカウトにもしてもらったし、コーチの依頼が来た時も相談したし……。ホント、感謝です」と今は亡き恩師を思い浮かべた。

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