往復2時間の通学→深夜に人知れず“痛めつけ” 元新人王を変えた屈辱「責任を感じた」|球界群像 熊野輝光#3
オリックスなどで活躍した熊野輝光氏【写真:山口真司】熊野輝光氏の打棒は高2秋に急進化…校舎を越えていった打球
一気にパワーアップした。1985年のパ・リーグ新人王で元阪急・オリックス、巨人外野手の熊野輝光氏(四国IL・香川オリーブガイナーズ監督)は、1974年の香川・志度商2年秋から打撃が進化した。「アホみたいにボールが飛ぶようになりました」。飛距離が大幅アップし、本塁打を量産するようになった。いったい何が変えたのか。2年夏の香川大会準決勝敗退をきっかけに自宅ではじめた深夜の“秘密トレーニング”効果があったという。
1974年夏、志度商は香川大会準決勝で丸亀商に4-7で敗れた。「あの時の僕らは最強と言われていた。それなのにやられてしまって、2年生ながら責任を感じました」。自身のパワー不足を感じたという。「1年上のピッチャーで丸商の山下さんを打てなかったのがホント、悔しかった。もっと力をつけないといけない、飛ばしたいと思いました。それでオヤジに言ってバーベルを買ってもらって、ウエートトレを家でやるようになりました」。
志度商までは往復2時間超えの自転車通学。特に練習を終えての帰り道は上りの坂道が多く、クタクタになって帰宅していたが、そこからバーベルを使ったトレーニングを欠かさず続けた。「夜、寝る前にやっていました。家でやっていたことですから、そりゃあ(チームの)みんなは知らなかったと思います」。まだウエートトレの発想があまりなかった時代。「学校にダンベルくらいはあったけどウサギ跳びとか手押し車とか、そういうのをけっこうやっていましたね」。
高2秋に四国大会準優勝…選抜切符を掴んだ
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
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