新人王翌年の“ジンクス”…陥った悪循環 生かせなかった先輩の金言「全部駄目に」|球界群像 熊野輝光#16
オリックスや巨人で活躍した熊野輝光氏【写真:山口真司】元阪急・熊野輝光氏、新人王の翌年は成績落とし「2年目のジンクスに」
うまくいかなかった。元阪急外野手の熊野輝光氏(四国IL・香川オリーブガイナーズ監督)はプロ2年目の1986年、打率、本塁打、打点、盗塁のいずれも、新人王を獲得した1年目より成績を下げた。「2年目のジンクスになりましたね」。相手に研究され、それに対応しようとして本来の打撃フォームを崩してしまった。そんな時に、阪急の大先輩、“世界の盗塁王”福本豊外野手から声をかけられたことは頭に残っているという。
熊野氏はプロ1年目、打率.295、14本塁打、60打点、13盗塁の成績でパ・リーグ新人王に輝いた。だが、2年目は規定打席に届かず打率.237、11本塁打、33打点、7盗塁と数字を落とした。4月6日のロッテとの開幕戦(川崎)には「6番中堅」でスタメン出場して、ロッテ先発の村田兆治投手を相手に4打数2安打1打点と好スタート。開幕から3試合連続安打を放つなど、1年目の勢いをキープしているかに見えたが、続かなかった。
「ホームランは何とか2桁(11本)を打てましたが、バッティングに関して、すごく悩みました」。相手の攻め方が変わった。研究された。「全く1年目とは違いました。もう自分の好きなところには投げてこなくなりましたね」。それに対応しようと必死になった。「いろんな意味で、いろんなところを打ちたいと思った。得意なところも、苦手なところも全部カバーしようと思って、結局はそれで全部駄目になりました。打撃フォームが崩れました」と唇を噛んだ。
「楽々ホームランの打球だったのに『ジャンプせい、フェンス登れ』って」
(山口真司 / Shinji Yamaguchi)
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