巨人マイコラスに死角は? 変幻自在の投球術も、気になる球団の存在…
7連勝でリーグトップタイ&チーム最多9勝、打線のリズム生み出す投球術
勢いが止まらない。巨人の助っ人外国人投手、マイルズ・マイコラス投手が白星を重ね続けている。開幕ローテには入ったが、その後はチーム事情で2軍落ちを経験。ローテーションとしてまわり始めたのは5月末だった。今は中日の大野らと並んで、リーグトップタイの9勝。チームでも8勝の菅野を追い抜いた。
「1試合1試合と考えている。7連勝ということはおいておいて、次の試合に切り替えたい」
11日のDeNA戦後のヒーローインタビューでそう語った。
150キロを超えるストレートで力で押しまくったかと思えば、低めに緩いカーブを決めたり、ツーシームで内角をえぐる。三振を奪いにいったり、逆に球数を減らすために凡打で三者締めしたりと、変幻自在の投球を見せる。
山田や川端といった強力打者がいるヤクルト打線も簡単にねじ伏せる。完封勝利を含む2戦2勝。「相手どうこうというより、自分のピッチングをすればいい」と向かうところ敵なし。6月20日からの7連勝は以下の通りとなっている。
6月20日 中日戦 7回無失点
6月27日 ヤクルト戦 完封
7月11日 阪神戦 6回2失点
7月20日 阪神戦 7回無失点
7月28日 DeNA戦 7回無失点
8月4日 ヤクルト戦 6回1失点
8月11日 DeNA戦 1失点完投
防御率はリーグ2位の1・98。初めて1点台に突入した。巨人打線は貧打にあえぎ、なかなか勝利に結びつかず現在3位と苦しんでいる。投手陣は好調だが、8月9日の広島戦で先発した田口のように7回1失点でも援護がなく、勝利投手になれないケースも多い。
マイコラスは比較的に味方打線の援護がある方だ。7月28日のDeNA戦では5回までに11得点をもらった。8月4日のヤクルト戦は5得点。前述したとおり、テンポの良い、球数の少ない投球術で、味方の守備の時間が短くできているため、打線にもリズムが生まれている。