失意の広島からは生え抜きベテランが引退&退団 元主砲は新天地を求める
再起を図るかつての主砲、栗原は新天地へ
今季、優勝候補の一角に挙げられながら、まさかの4位に終わった広島。昨季は丸や菊池、大瀬良といった次世代の中核選手が台頭し、クライマックス・シリーズ(CS)にも進出。緒方監督が就任した今季は、黒田や新井といったカープに縁のある選手も復帰し、大きな期待がかかっていたが、最後まで投打の歯車が噛み合わず、失意のシーズンとなった。
若手がチームの新たな中心選手として成長をみせる一方、近年怪我に苦しんでいた生え抜きのベテランは今年限りで退団することになった。改めて、低迷期の広島を支えてきた選手たちの実績を振り返ってみよう。
○東出輝裕(引退)
プロ17年目。通算1492試合出場。打率2割6分8厘、12本塁打、262打点、143盗塁。ベストナイン2回。
1998年のドラフト1位指名で入団。高卒1年目から1軍で出場するなど内野手として活躍。2008年には打率3割1分を記録し、小技や守備・走塁面で低迷期のカープを支えた。FA権を取得した際は、迷うことなく広島への残留を決断し、そのチーム愛も話題を集めた。2013年の左膝前十字靭帯断裂や菊池の活躍などもあり、ここ3年は1軍での出場はなし。今季からは2軍野手コーチ補佐を務めていたが、来季からは1軍打撃コーチ専任となる。
○栗原健太(自由契約)
プロ16年目。通算1026試合出場。打率2割9分3厘、153本塁打、586打点。ベストナイン1回、ゴールデングラブ賞3回。
4年連続20本塁打を記録した広島の元主砲。2008年には打率3割3分2厘を記録するなど、長打力と確実性を備えた打撃は高い評価を得た。広島の看板選手としてキャリアを重ねてきたが、2012年以降は右肘の故障が原因で出場機会が激減し、ここ2年は1軍出場なし。他球団での再起の場を求め、今季限りで自由契約、退団となったが、右肘の状態次第では、その打棒が復活する可能性も十分にある。