ボンズ氏がマーリンズ打撃コーチ就任決定 「チームの一員として共に戦う」
薬物疑惑に揺れた本塁打王が球界復帰、「これまでとは違う可能性が私にはある」
イチロー外野手が所属するマーリンズの打撃コーチにメジャー本塁打王のバリー・ボンズ氏が就任することが4日(日本時間5日)、決まった。球団公式サイトが伝えている。
ボンズ氏は現役生活でメジャー最多の762本塁打を記録。MVPに計7度選出されるなど輝かしい実績を起こるが、禁止薬物の使用疑惑で批判を受け、ここまでアメリカ野球殿堂入りを決める投票でも落選が続いていた。一方、今年7月には薬物使用に関する偽証と司法妨害の罪に問われた裁判で無罪が確定している。
マーリンズは過去2年、打撃コーチを務めたフランク・メネキーノ氏は打撃コーチ補佐に転身。ボンズとの二人三脚で指導にあたっていくという。
今回の打撃コーチ就任で本格的に表舞台に戻ってくることになる同氏に関し、マッティングリー監督は電話会見で「このチームの一員となることを決断してくれたボンズの意欲にとても感銘を受けている」と感謝。「指導と育成、そしてチームが向上していく上で可能なことを全て行っていく。これこそ私たちが進むべき道だ。ボンズはその部分で大きな要素を占めると考えており、彼を迎え入れることにした」と期待を寄せている。
また球団公式サイトによると、ボンズ氏は「私にできることは、コーチを行い、自分の頭にある情報をチームに提供していくことで、チームの一員として共に戦っていくことだ。私の父もウィリー・メイズもそうやってきた」とし、「今回新人コーチとして球界に戻る上で、これまでとは違う可能性が私にはある。私自身がどうこうではなく、ドニー(マッティングリー監督)のスタッフ陣の力となり、マーリンズを向上させていくことだ。それ以外に関しては、特に何も思い浮かばないよ」と意気込みを示しているという。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count