引退の馬原を苦しめたモノ リハビリ中に漏らした言葉と“らしい”引き際

歴代7位182セーブの守護神が引退決断、「自分の投球ができなくなったら…」

 歴代7位となる182セーブをマークした守護神が静かにユニホームを脱いだ。ダイエー、ソフトバンク、オリックスでプロ12年を過ごした馬原孝浩投手(34)が現役引退。マネジメント事務所を通じて「シーズンが終わって2カ月間、体の状態と照らし合わせ、自分のベストパフォーマンスができなくなったと判断した」とコメントを発表した。

 150キロの直球とフォークを武器に数々の修羅場をくぐり抜けた。真っ向勝負の投球スタイルは馬原の信条だ。

 ホークス時代の2012年には右肩けん板および関節唇のクリーニング手術を受け1年をリハビリに費やした。さらにオリックスに移籍した1年目の2013年は右鎖骨下における腕神経叢の炎症でまたも半年間のリハビリ生活を余儀なくされた。だが、「自分の投球ができなくなったらユニホームを脱ぐとき」と、数々のケガに悩まされながらも不死鳥のように復活。不屈の精神でマウンドに上がりファンに感動を与え続けた。

 馬原らしい引き際ではないか。引退の決断につながった左膝痛は相当、深刻なものだった。今年5月から9月にかけて復帰を目指したが一向に良くなる気配はなかった。

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